*

生産再開へ(1) 気持ちの切替

公開日: : 最終更新日:2016/03/11 東日本大震災体験談, 生産再開に向けて

3/末になると、会社としても年度末対応の結果として上半期が終わり、4月からの下半期を向かえる時期です。

電気、水(沢水での工業用水)、情報ネットワークの為の仮事務所の増設によるネットワークの応急復旧の見通しも立って来ると、私としても、大震災を受け被災した状況下において、やれる範囲での製品出荷をベースとしてやってきたことに関する整理・区切りと、4月以降における生産再開に向けての気持ちの切替を行いたい。

どのような行動・パフォーマンスが必要か!?

を考えた時、

“本社に行こう、支援に関する御礼を言おう、現実を報告しよう、本社の問題点・改善点を提示し、生産再開に向け更なる支援をお願いしに行こう!”

“しばらく入っていないお風呂にも入ろう!”

と決断したところ、ちょうど3/31にE運送便の工場から関東への帰り便が午後に出発、4/1の午後に本社からY氏が工場にワゴン車で向かう、とのナイスタイミングの情報があり、それぞれに便乗することにし、本社出張を強行するのでした。

担当部長にビジネスホテルを予約してもらっており、せっかくのお風呂に入れる機会にホテルの小さなユニットバスはないだろう、という思いで、近くの健康ランド(スーパー銭湯)のようなところを教えてもらい、確か9時過ぎにホテルにチェックインし、すぐにタクシーでお風呂に入りに行きました。

この辺は普通の生活なんだ~、と思いながら、お風呂に入るのですが、失敗は “アカこすり” を準備していなかったこと、まぁいいか?ってタオルで洗うのですが、洗った後、浴槽に入り肌をポリポリすると、爪に沢山のアカが・・・、また外に出て洗って、サウナに入りポリポリするとまた・・・・。
髪の毛も最初はシャンプーが泡立たない・・・。

この繰り返しでなんとかきれいになり、ロッカーに戻り、着替えようとしたら、着替え前の衣類から悪臭が!!。

入浴前はこんな悪臭を発していたの!?とビックリ。

ここで、もっとゆっくりしたかったのですが、悪臭を発する衣類をホテルで洗濯・乾燥しなければならず、ビール1杯程度で切り上げ、ホテルに戻り “主夫” を行うのでした。

気持ちの切替前に体をリフレッシュできました。

長距離移動から体は疲れているはずなのですが、明日、本社でどのように言おうか?等を考えると、なかなか寝つけず朝になるのでした。

生産再開へ(2) 本社出張 につづく

スポンサードリンク

関連記事

no image

支援物資(5) 初動判断

これまでは、ボランティア的な支援物資に関して考察してきましたが、工場再開、災害復旧のために必要不可欠

記事を読む

家族からのメッセージ(2) 強くなる

東日本大震災から、1年が経とうとしています。 現在、気仙沼を離れて生活しているためか、いまだに

記事を読む

私の家族(震災から7年)

東日本大震災から7年が経過しました。 その経過の中で一番感じることは、残された家族・親族との絆

記事を読む

no image

家族からのメッセージ(7) 一生忘れないよ

おばあちゃん、おじいちゃん、より子ママ・・・ありがとう。 今まで本当にありがとう。 ただこの

記事を読む

no image

3月12日の行動(5) 実家での出来事

工場に戻る際、山道のルートを変え、○○小学校付近の伯母(父の妹)の家に立ち寄りました。 伯母の

記事を読む

no image

3月14日の行動(2) 避難物資の買物教訓

千厩町(一関市)の郊外の大手スーパーやホームセンターに開店待ちで並んでいる状況を無視し、私達は、どの

記事を読む

no image

私の家族(3) 父の死亡届

K次長と気仙沼市役所に到着した時は、既に暗くなってきて、当時、市役所も停電状態で、発電機による電気供

記事を読む

no image

3月11日の出来事(3) 津波の映像と携帯不通

とにかく、連絡がつかない、状況がつかめない。 そのような中での私の行動は、駐車場から自分の車を

記事を読む

no image

3月15日の行動(2) 戦場の中の様な

自宅付近を確認後、次に目指したのは気仙沼市内にある病院です。 国道45号線に平行する山沿いの農道を

記事を読む

no image

支援物資(1) 感謝と感激

3月19日の朝に、それまでの支援物資の量とは比較にもならない、沢山の支援物資を、日本全国のみならず、

記事を読む

スポンサードリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサードリンク

no image
時間をかけてはいけない罹災証明書

元旦に発生した能登半島地震の被災者のために、震災を体験し、被災者(自宅

no image
時間が解決してくれる(再建)

元旦に発生した能登半島地震の災害ニュースを見る度に、東日本大震災時の状

no image
時間でしか解決しないことがある(避難・仮設住宅)

元旦に発生した能登半島地震の災害ニュースを見る度に心が痛みますが、13

no image
時間でしか解決しないことがある(こころ)

東日本大震災から13年が経とうとしています。 震災から5年後には

日常と節目と語り部

東日本大震災から10年という節目を迎えるにあたり、前回に引き続き、私が

→もっと見る

PAGE TOP ↑