景勝地 岩井崎の復旧・復興
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観光地, 震災からの復旧・復興
やっと観光地の復旧・復興へ
未曾有の災害からの復旧・復興には、優先順位が立てられるのは仕方ないことです。
行政としては、まずは、被災者の生活再建の政策を優先するのは当たり前で、次に、防潮堤の整備や農地、観光地の復旧・復興に手掛けています。
しかし、それらの復旧・復興の政策でも、難易度や予算、住民との合意形成など、様々な要因によって、計画や進捗状況には大きな差異が生じています。
その中でも、私が住んでいる所の、景勝地 岩井崎の復旧・復興は比較的、早く行われたように思います。
今年2018年のGWには、ほぼ工事が完了し多くの観光客で賑わいました。
岩井崎は潮吹き岩で有名で、震災以降は、東日本大震災の津波によって幹や枝などが被害を受けたものの、一部が奇跡的に残り、龍の姿に見える『龍の松』も有名になり、陸前高田市の『奇跡の一本松』同様に保存処理が施されました。
防潮堤を有効活用し利便性を向上
景勝地 岩井崎 とて、人命や家財などを守るための防潮堤の建設が前提にあり、震災前の状態にそのまま戻す『復旧』にはならないと思っていましたが、完成してみると、以前の景色を忘れてしまいそうになるくらいの変貌を遂げました。
完成した防潮堤の頂上に向かう道路が出来ていました。
震災前、この頂上に向かう坂道あたりは、ロータリーになっており、公園にはロータリー周囲の駐車場に車を止めて、公園内に歩いて行っていました。
その駐車場から公園内先端の潮吹き岩までは、数百メール離れていて、高齢の方や障害がある方にはちょっと遠かった感じでした。
ロータリーの駐車場の台数も限られていて、満車の場合は、更に手前の駐車場に置いて、歩いてくる感じでした。
防潮堤の頂上に来ると、以前の公園内の景色が見えてきます。
防潮堤からの遊歩道も新たに整備され、公園内のトイレも復旧しています。
防潮堤を超えないで、平行に走行すると大型バスも駐車できる駐車場があります。
防潮堤を超えると、公園の先端に近づける下りの道路が続きます。
手前右側のログハウス調の建物は震災前もその地で営んでいて復活した食堂です。
奥の中央のログハウス調の建物は塩づくり体験館です。
防潮堤からの道路を下ると公園先端に近いところに駐車場が出来ています。
防潮堤から下りの道路や駐車場は、震災前は民家や民宿・ホテルなどの宿泊施設、お土産屋、食堂などが立ち並んでいたところです。
しかし、震災後は防潮堤から海側(公園側)は、危険区域となり、民家や宿泊施設などの建設は出来なくなってしまいました。
住居とは別に、食堂や販売店などは立てることはできますが、防潮堤から海側で復活したお店は一件だけになります。
皮肉なことに、止む無く手放した土地のお蔭で、公園の先端近くまで車で乗り入れが可能になり、景勝地 岩井崎に訪れる観光客にとっては、利便性が非常に向上したことになります。
これが復旧ではなく復興というのでしょうか?
これからの課題
復興と言えるには、これからが重要だと思います。
駐車場が公園先端近くに出来たと言っても、ただ、それだけです。
今のままでは、単なる観るだけの観光地でしかありません。
観る、遊ぶ、体験する、食する、(減災・防災等を)学ぶ、(スポーツ等で)鍛える、泊まる・・・。
様々なオプションも保有し、組み合わせることで、もっと魅力的な観光地になると思っています。
近々整備される、旧気仙沼向洋高校の震災遺構、パークゴルフ場、お伊勢浜海水浴場などのハード面と物産まつりや音楽フェスティバルなどとも連携し、何度も来たくなる観光地として蘇ることが重要だと思っています。
観光業(宿泊や飲食など)は、震災後、観光客が激減しても、復興特需(復旧・復興関連工事関係者)によって支えられてきたと言っても過言ではありません。
しかし、その特需も確実に終息に向かっており、観光地に観光客が戻らないと、観光業者は死活問題になってきます。
震災後、脱サラにて、サービス業、観光業に携わっている一人として、地元の観光協会などの組織にも参画し、魅力ある観光地へと、微力ながら貢献していきたいと思っています。
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