*

生産再開へ(3) 電気と水道の復旧

公開日: : 最終更新日:2016/03/11 東日本大震災体験談, 生産再開に向けて

3月は年度末対応として、工場は製品在庫品の出荷、及び、可能な範囲での製品及びパーツの組立に注力していましたが、一方で、加工部門も含め、生産再開に向けての準備も本社の支援を頂きながら進めていました。

製品を産出するには、部品の加工部門の生産再開が不可欠ですが、加工部門の再開には、電気と水道の復旧が不可欠でした。

いづれのライフラインも工場の力だけではどうにもならないので、本社の対応に一任する状況でした。

電気については大口ユーザーとして、東北電力に行政や本社から圧力をかけてもらい、優先度を上げての復旧を要請しました。

電気は沿岸沿いの電柱を介して送電していましたが、◯◯地区のメインの送電塔が津波で損壊、さらに沿岸国道沿いの電柱が津波で倒壊し、電線が破断という状況からは、震災直後は本当に見通しが立たない状況でした。

今でも3/31の夜に送電開始出来たことは信じられない位の早さだと思います。

復旧見通しの情報は錯綜し、行政の幹部の方から、3/31の当日に電気復旧の見通しの連絡を受け、本社に報告し確認を依頼するも、その後に本社の別な方から、
『東北電力から、あと1週間程度で復旧見通しの連絡があった』
との連絡を受ける始末に、
『本社が工場を混乱させてどうするんだ!』
って憤慨したこともありました。

3/31はE運送業者さんのトラックに便乗して、本社への出張の為、ビジネスホテルに向かっている最中(夜)に、K次長から、これから送電開始の立会いする旨の連絡を受けた時は、『よっしゃー!』 って感じでした。

その夜は、現場の管理・監督者を中心に停電復旧に向け、奮闘して頂きました。

水道の方は、もっと致命的で、〇〇地区の浄水場が津波で壊滅的な被害に遭い、当時は復旧まで3ヶ月はかかる見通しとの行政からの回答。
即ち、電気より相当遅れる見通しから、水道復旧を待っていられないとの結論に至り、何とか沢水を工業用水としてポンプアップして供給できないか!?
と検討を始めるのでした。

とにかく、水は〇〇工程をメインにフル稼働では約30トン/日も使います。

まずは工場の近くに在住している社員が 『昔は飲んでいた』 という沢水が候補にあがるも水量が不足気味・・・。
もう少し下流に行くと流量が十分な支流と合流するところを発見しました。
しかし、その流量の多い支流は、 “❏❏会社からの処理水” であることが判明。

その会社に出向き事情を説明し、採水箇所に立会い、ポンプアップでの工業用水での使用を打診したところ、その会社からは、排水規制の基準以内に処理している水、との見解で、採水して使用するかどうかは当社の判断次第ということになりました。

したがって、その水を〇〇工程の処理水に使って良いかは水質分析するしかない!
という結論に至り、本社に、流量不足気味な上流の沢水と、下流の支流と合流するそれぞれの水を採取し、水質分析を依頼するのでした。

生産再開へ(4) 工業用水と通勤 につづく

スポンサードリンク

関連記事

no image

支援物資(2) 震災直後は・・・

今回の大震災の被災者は、社内だけでなく、国内、国外等から沢山の支援を頂き、本当に言葉では表すことが出

記事を読む

no image

私の家族(4) 父の火葬

翌日(3/19)は土曜日ですが、約20名の社員のご協力にて製品出荷を行った日です。 私の方は、

記事を読む

no image

3月12日の行動(2) レスポンスの早さ

確か工場点検後、避難場所の玄関フロアに戻った時だったと思いますが、地元運送業者のD社の専務さんが心配

記事を読む

家族からのメッセージ(3) 私のこころ-1

3月の震災から1年が経とうとしています。 この1年、あっという間に過ぎて行った気がします。

記事を読む

no image

私の家族(10) 愛犬チーズ

M氏家族には愛犬 “R” がいて、一緒に避難生活をしていましたが、あまり他人にはなつかないらしい “

記事を読む

no image

3月16日の行動(3) 決意

本来の避難場所が避難場所にはならなかった状況は、私たちの予想を遙かに超える悲惨な状況でした。

記事を読む

no image

支援物資(4) 食と住

支援物資を何にするか?を考える場合、 “衣食住”に分けられる。 “他の人だけでなく被災者

記事を読む

no image

3月15日の行動(2) 戦場の中の様な

自宅付近を確認後、次に目指したのは気仙沼市内にある病院です。 国道45号線に平行する山沿いの農道を

記事を読む

no image

3/17~31の活動(4) システム対応

大震災以前は、関東の事業所に設置してある、コンピュータシステム(販売管理及び生産管理システム)に、工

記事を読む

no image

3月11日の出来事(4) 携帯電話と電気

時間が経つにつれ、周りが暗くなってきている中で、携帯電話がつながらない新たな問題に直面してきたのです

記事を読む

スポンサードリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサードリンク

日常と節目と語り部

東日本大震災から10年という節目を迎えるにあたり、前回に引き続き、私が

震災遺構での語り部活動(2)

東日本大震災から10年という節目を迎えるにあたり、前回に引き続き、私が

震災遺構での語り部活動(1)

東日本大震災から10年経過しようとしています。 これまでブログの

景勝地 岩井崎の復旧・復興

やっと観光地の復旧・復興へ   未曾有の災害からの復

私の家族(震災から7年)

東日本大震災から7年が経過しました。 その経過の中で一番感じるこ

→もっと見る

PAGE TOP ↑