*

支援物資(4) 食と住

公開日: : 最終更新日:2016/03/11 支援物資について, 東日本大震災体験談

支援物資を何にするか?を考える場合、

“衣食住”に分けられる。

“他の人だけでなく被災者も考えつかない、でも被災者には必要なもの”

“提供するタイミングで支援してもらいたい物資が変わる”

“食” について、生きるためには必要不可欠な要素で、確実に消費される物なので、賞味期限などを考慮してもらえれば喜んでもらえる物です。

非常食や保存食などは万能です。

でも、支援物資が十分でなく工場にある非常食でのやりくりの時期には、被災を免れた社員からの、暖かい手作りのおにぎりやお総菜などの提供時は、ほんとうにありがたく、美味しく、非常食より優先して口に入ります。

単純な “食べ物” というより、 “手間という真心” が付加されていることが、感謝がより一層増すのではないか?と感じます。

避難所でラーメン屋さんなどのフード業界が炊き出しなどの無償提供において、涙を流しながら食べている姿の気持ちはよく分かります。

次に “住” ですが、これは範囲(金額面も)が広すぎて、どこまで支援物資対象なのか?悩むところだと思います。

その時、ここでも、

“他の人だけでなく被災者も考えつかない、でも被災者には必要なもの”

“提供するタイミングで支援してもらいたい物資が変わる”

がポイントになると思います。

私のケース、及び、ニュースなどで参考にしてもらいたいのは?

1)“耳かき” “爪切り” などは安くても必需品(支援物資としては少なかった)

2)電動シェーバー(安くても可)。たくさんの使い捨てひげ剃りは来たが、電動シェバー派は、なかなか手を出さない。

3)避難所では仮設トイレが到着するまで、大便が大変だったらしい。衛生的に処理できる簡易的な物が重宝。
(但し、仮設トイレが設置される迄)

4)電気、水道のダブル寸断状況では、厳寒の中、“川で洗濯”が当たり前に行われていた。そういう場合、簡易的な電気を使わない手動洗濯機があれば重宝されるかもしれない。

5)シガーライターからの発電機、携帯充電器。

6)自力発電タイプの照明、ラジオ、携帯充電器など。

7)生理用品、ガスボンベ、電池などの消耗品。

支援物資(5) 初動判断 につづく

編集後記

支援物資についての考え方は、防災・減災グッツの準備にも大いに役立つと思います。

震災の規模にもよりますが、最悪は数日にわたり、物資は一切、手に入らないと思って準備しておいた方が無難です。

いつか、被災の経験者として、グッツの準備や、防災・減災の考え方や取り組みについて、お話したいと思っています。

スポンサードリンク

関連記事

no image

3月13日の行動(2) 軽自動車の借用

ガソリンが手に入らない状況で、いかに連絡ができるところまで移動し、本社や親戚に連絡をつけるか!?

記事を読む

no image

私の家族(6) 女房の死亡届・火葬

父の死亡届で経験していますので、女房の時はスムーズでした。 この時にはスクーターが届いており、

記事を読む

no image

支援物資(3) 衣食住の衣

支援物資を何にするか?を考える場合、“衣食住”に分けられる。 提供受けた側の経験談として、 “

記事を読む

no image

家族からのメッセージ(7) 一生忘れないよ

おばあちゃん、おじいちゃん、より子ママ・・・ありがとう。 今まで本当にありがとう。 ただこの

記事を読む

no image

支援物資(1) 感謝と感激

3月19日の朝に、それまでの支援物資の量とは比較にもならない、沢山の支援物資を、日本全国のみならず、

記事を読む

no image

3月16日の行動(3) 決意

本来の避難場所が避難場所にはならなかった状況は、私たちの予想を遙かに超える悲惨な状況でした。

記事を読む

no image

生産再開へ(7) 体制の変化

プロジェクト・分科会の体制・メンバーは生産再開・災害復旧の内外的な変動に伴い、刻々と変化していきまし

記事を読む

家族からのメッセージ(2) 強くなる

東日本大震災から、1年が経とうとしています。 現在、気仙沼を離れて生活しているためか、いまだに

記事を読む

no image

3月14日の行動(4) 当たり前の生活

千厩(岩手県一関市)の宿の情報基地から、K次長と帰路に着く頃には暗くなり、実家経由にて帰るのですが、

記事を読む

家族からのメッセージ(1) 

『追想』を自費製作するにあたり、残された家族からのメッセージを添えることにしました。 追想は一

記事を読む

スポンサードリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサードリンク

no image
時間をかけてはいけない罹災証明書

元旦に発生した能登半島地震の被災者のために、震災を体験し、被災者(自宅

no image
時間が解決してくれる(再建)

元旦に発生した能登半島地震の災害ニュースを見る度に、東日本大震災時の状

no image
時間でしか解決しないことがある(避難・仮設住宅)

元旦に発生した能登半島地震の災害ニュースを見る度に心が痛みますが、13

no image
時間でしか解決しないことがある(こころ)

東日本大震災から13年が経とうとしています。 震災から5年後には

日常と節目と語り部

東日本大震災から10年という節目を迎えるにあたり、前回に引き続き、私が

→もっと見る

PAGE TOP ↑