*

支援物資(3) 衣食住の衣

公開日: : 最終更新日:2016/03/11 支援物資について, 東日本大震災体験談

支援物資を何にするか?を考える場合、“衣食住”に分けられる。

提供受けた側の経験談として、 “衣→食→住” の感じの優先、提供だった様な感覚を持ちます。

私が支援物資を提供する側で考えるべきと察したことは、

“他の人だけでなく被災者も考えつかない、でも被災者には必要なもの”
と、
“提供するタイミングで支援してもらいたい物資がどんどん変わる”
ということです。

とにかく、身内から支援して頂いた物でビックリしたのは、パンツ、靴下、下着(シャツ)、タオル、バスタオルの量です。

個人、個人の量は大したことではないのでしょうが、提供する多くの身内が同じ物に集中し、集めると、それらは、震災前の保有数を遙かに超える量が提供された感じです。

おかしかったのは、身内に、私は黒の靴下を履いていると思われていたのか、ほとんどが黒のビジネス用靴下・・・・。

出張とか慶弔行事にしか履かないのに、普段は白っぽくて短いスポーツソックスを履いているのに、スポーツソックスは全然、提供されませんでした・・・。

支援物資提供側では、“衣”から検討し始める様ですが、衣類全般は好みやサイズ、着する季節などがありますから、提供品が全て喜ばれるとは行かない様です。

また、被災した立場で贅沢言うな!
と怒られるかも知れませんが、中古の衣料には手をつけない被災者もいることも事実です。

衣料でも、
“他の人だけでなく被災者も考えつかない、でも被災者には必要なもの”
“提供するタイミングで支援してもらいたい物資が変わる”
を考えると喜ばれるものは数多くあると思います。

今回の例ですと、
“黒のネクタイ”
は該当すると思います。

多くの方が死亡、行方不明の中、男性は確実に慶弔行事への参加が増えます。

礼服はサイズとかあるし、高額ですので、無理だと思いますが、“黒のネクタイ”は手頃な値段で、すぐには使用しなくても使用する男性は
多いと思われ、喜ばれる支援物資ではなかったでしょうか?

私は息子が帰ってくる際に“買ってきてくれ”って頼みました。

大震災直後の火葬とかは、普段着で参列していた方も多くいましたが、当時はそれでも違和感はありませんでした・・・。

支援物資(4) 食と住 につづく

スポンサードリンク

関連記事

no image

3月11日の出来事(1) 会議中の食堂で

2011年3月11日 14時46分 私はじめ工場幹部は、食堂にて、月1回の定例である“課長会議”の開

記事を読む

no image

生産再開へ(7) 体制の変化

プロジェクト・分科会の体制・メンバーは生産再開・災害復旧の内外的な変動に伴い、刻々と変化していきまし

記事を読む

no image

3月11日の出来事(6) 避難場所での一夜

3月11日に戻ります。 暗くなり、小雪が舞うきびしい寒さ、断続的に余震が続く中、当工場の非難場

記事を読む

no image

生産再開へ(5) プロジェクト体制

4/4(月)、大震災以降、初めて工場全社員を対象とした出社がスタートしました。 まず、全体の朝

記事を読む

no image

3月15日の行動(5) Y氏の体験談

14日の夕方から15日にかけて、本社から災害支援として駆けつけてくれた、Y氏の体験談を紹介します。

記事を読む

no image

生産再開へ(2) 本社出張

今になると、翌日(4/1)、どのようなルートでビジネスホテルから本社まで行ったのか記憶が曖昧ですが、

記事を読む

no image

家族からのメッセージ(9) お元気ですか?-1

お父さん、お母さん、より子お姉ちゃん お元気ですか? そちらの様子はどんな感じなのでしょうか?

記事を読む

no image

3月12日の行動(5) 実家での出来事

工場に戻る際、山道のルートを変え、○○小学校付近の伯母(父の妹)の家に立ち寄りました。 伯母の

記事を読む

no image

3月12日の行動(1) 工場内の確認

ほとんど眠ることはできず翌朝(土曜日)になりました。 まず、私が行った行動は、明るくなってきた

記事を読む

no image

家族からのメッセージ(10) お元気ですか?-2

より子お姉ちゃん、膝の調子はどうですか? 無理をしていませんか? 愛犬チーズはおりこうさんにして

記事を読む

スポンサードリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサードリンク

no image
時間をかけてはいけない罹災証明書

元旦に発生した能登半島地震の被災者のために、震災を体験し、被災者(自宅

no image
時間が解決してくれる(再建)

元旦に発生した能登半島地震の災害ニュースを見る度に、東日本大震災時の状

no image
時間でしか解決しないことがある(避難・仮設住宅)

元旦に発生した能登半島地震の災害ニュースを見る度に心が痛みますが、13

no image
時間でしか解決しないことがある(こころ)

東日本大震災から13年が経とうとしています。 震災から5年後には

日常と節目と語り部

東日本大震災から10年という節目を迎えるにあたり、前回に引き続き、私が

→もっと見る

PAGE TOP ↑